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衝動さんから黒生邸を通して貸していただいた、舞城王太郎の本をやっと読み終わりました。
なにぶん時間が取れずに『暗闇の中で子供』の方がほんとにちょびっとずつ読んでたせいで、途中ストーリーとかも忘れがちになるほど。 そんで感想を述べるなら、非常に舞城王太郎らしい作品ってとこ。 らしいってのは、要所要所の話の流れがねじれててあらゆる方向に飛びぬけては収束を繰り返しながら全体としてのストーリーを進めるスタイル。これはいつもの調子なんですが、結局主人公の三郎の心の平安がラストに訪れるんだけど、飛びぬけて収束できなかった細かい話を全て無視してそのラストに持っていくのが実に彼らしいと思いました。 なんていうのか、小さくまとめてハイよくできましたー!っては全然求めてなくて、こんなに、こんなにも色々細かい謎や指摘部分があるんだけど、それも全て置きざりっぱなしにしてでも、主人公のカタルシス(圧倒的救済)に重点を置いたって感じ。 でもそのカタルシスの方法が…さすがにこれは主人公こと三郎になってみないと分からないと思うけど、おそらく読んでて大半の人が「これで救われてるのかよ」って思うくらいトんでる方法だったもんで、かく言う俺も同調はできかねました(´Д`;) これに比べて、『阿修羅ガール』の方は話は確かに飛びぬけて流れるんだけど、最後はそれらを綺麗にまとめて、後味の良い終わり方を演出してる。 主人公のアイコと、彼女の想い人と、調布市で起こるアルマゲドンと、なんやかんや色々混ざったかと思えば全く違うイメージの話が混ざったり、殺人鬼の視点になったりで、それでも最後はそれら全てに意味をもたせまとまりをつけたこの構成力はかなり好き。 『阿修羅ガール』は、それでもかなり過激な描写を含むが、舞城王太郎の入門としては最適かもしれない。 そんでここらへんまで舞城王太郎を読んでて気がついたことは、彼は、「省略」をしないスタイルなんだと言うこと。 人が物事を考える時、頭の中でそれはもう色々なことを考えながら、連想を繰り返して思考を巡らすものなんですが、その思考過程の「省略」を彼はしないで、文字にしてしまう。 一つの物事を考える時、人は順を追って考え、結論を導き出すのだけれど、その途中には必ず、「でも」や「仮に」と言った枝葉のようなものが存在します。 例えば「お腹がすいた」から「コンビニに行こう」というだけの思考も、「でも、やっぱり面倒くさいな、やっぱり我慢しよう」とか「ついでにあれも買おう」とか「どうやって行こうか」とか数々の大本の思考に付随する準思考のようなものがついて回るものです。 普通それらは口に出す人はいないし、出す必要もないものなんですが、そこにこそ彼が言いたいことがたくさん詰まっていると思うのです。 だから彼の小説は全てが一人称ですし、主人公の思考過程で現れる枝葉のような乱雑な考えや一見無駄っぽい部分まで漏らさず書いていくのだと。 と、ちょっと批評家気取りで舞城王太郎考察なんぞをしてみました。
by lrue
| 2005-10-25 09:44
| 読本
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