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白痴
ドストエフスキー 作 米川正夫 訳 上下巻合わせて1200ページ弱。 かなり読み疲れました(´Д`;) 古典、それもロシア文学ということもあって、難解でした。 なぜ難解なのか? それには3つのフィルタが作品にかかっていることが大きな要因かと。 1つ目は、まず古典であることからの文章の言い回し等が現代人に馴染みにくいということ。 2つ目は、日本人の翻訳も間に挟むこと。 3つ目は、さらにその翻訳も15年前ときていること。 正直語句の意味が分からないものもしばしば、ネットで意味を調べながら読み進めていったので、小説を読むと言うよりは勉強すると言った感じでした。 「讒謗」なんて読み仮名からして分かりませんでしたよ。 俺の読解力の無さから来る難解さもあったかも(´Д`;) 内容は、真に純粋な心を持つ主人公、ムイシュキン公爵が近代ロシアの都市で、周囲からその容貌、風貌から「白痴」と称されながら、様々な問題に巻き込まれるというもの。 物語の中核はムイシュキン公爵と、病的、としか表現しえない性格のナスターシャとの恋愛、なんだと思います。 けれどこの恋愛は、ある意味矛盾していて、相手のことを思い引き下がるとか、愛ではなく憐憫の情だとか、まず間違いなく単純なものではありません。 その矛盾を抱えた恋愛に、野心家でナスターシャを狙うラゴージン、清純だが癇癪持ちの令嬢アグラーヤと言った主要登場人物が複雑に絡み合い、最後には悲劇的な結末を迎えます。 この4人は、誰もがドストエフスキーお得意の「病的」な内面を持つため、その関係もまた「病的」なほど狂っているように見えました。 そしてその中核を取り巻くサブストーリー的なものも内容が濃く、特に印象的なのは結核に侵され死期が近いイッポリートのエピソード。 彼は己の境遇云々よりも生来の気質により、多くの主張を劇中で語りますが、これらが面白い。 特に中盤、彼が自分の主義主張を「告白」と言ったタイトルを付けた小論文にして、周囲に読み聞かせるシーン。 その内容は正に「病的」真骨頂と言ったもの。中核の物語よりも、はっきり言って面白かったです(´ω`) 部屋に寝てると蠍みたいな変な虫が自分を襲ってくる夢を見たとことか。 解説にもあったけど、こういう神秘と現実とが溶け合った表現は、ドストエフスキーの特徴でもあると思います。 この小説は、ドストエフスキーが物書きとして最も困難なテーマであろう「純粋で、完全に美しい人間を描く」と言ったことに挑戦した、と評されています。 けれど個人的には、公爵は結構色々考えていて、ただの「白痴」ではなく、少なくともその腹は真っ白でなく黒い部分もあるように見えました。 確かに公爵自身、病気を治すためにスイスで幼い頃から療養していたという境遇からか、その意見は、都市的なものに影響を受けていなく純粋で、美しいものではあるかもしれません。 ですが、特に宗教観などに関しては、かなり偏った意見も持っていて、これが「美しい」かどうかは、「中庸」をよしとする日本人には奇異に映るかも、と思ったり(´ー`)y-~~~
by lrue
| 2007-09-22 11:23
| 読本
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