『当確への布石』
作者:高山聖史
2007年第5回「このミステリーがすごい!」大賞優秀賞受賞作
なんというか本格選挙ミステリ?
謎がつるつると解明されていくので、選挙物というついぞ馴染みの無いジャンルにも関わらず一気に読めました。
しかし驚いたのは交錯する様々なプロットをよくぞまとめあげたというところ。
作品中に詰められたテーマの膨大なこと膨大なこと。
選挙戦、警察・検事、霞ヶ関、精神鑑定、犯罪被害者救済、主人公のトラウマと秘密…えとせとら。
簡単に書き出してみたけど、凄いな(´ω`)
物語の構成力に重きを置く者としては、非常に満足。
各小説の大賞なんかに入賞する方々の並々ならぬ筆力にただ驚嘆。
次回は警察物を執筆中とのこと。
非常に多くの作家が描いているジャンルですが、どういったオリジナリティでそこへ切り込むか。色んな意味で楽しみです。
もう一つ楽しみついでに、
『今日の早川さん』2巻発売決定だそうで。
自称そこそこレベルの本の虫としては、こうした本の虫本は嬉しい限り。
他にも、花とゆめコミックスの
『花の名前』(全4巻)も大正文士に限りますが、かなりの本の虫本。オヌヌメ(´∀`)